商談や交流会で、ほぼ毎回のように聞かれる質問があります。「なぜそんなに提案力が高いんですか」。無償で提案活動を担う人材を提供していると話すと、まず「タダで質の高い提案ができるのはなぜか」という疑問を持たれるようです。
答えは一つではありませんが、大きく分けると3つの理由に整理できます。
理由1:提案する相手が、最初から「決裁者」だから
提案活動というと、現場の担当者に説明する場面を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし当社が設計している提案は、最初から社長や役員などの決裁者に届けることを前提にしています。
決裁者が知りたいのは、技術的な実装の詳細よりも「この投資でどんな経営課題が解決されるのか」「投じた費用に対して、何が得られるのか」という点です。現場向けの説明資料をそのまま決裁者の前で使っても、なかなか響きません。誰に向けて話すかを最初から決めて設計していることが、提案の通りやすさの土台になっています。
理由2:「技術」を「経営価値」に翻訳する訓練を積んでいるから
提案を担う人材は、当社が運営する提案力向上スクールで育成されています。スクールで鍛えているのは、次の3つの力です。
提案力を支える3つの力
- 1ヒアリング力——顧客自身も言語化できていない、本質的な経営課題を引き出す
- 2構造化力——聞き出した課題と解決策の道筋を、筋道立てて整理する
- 3伝える力——構造化した内容を提案書とプレゼンで、決裁者に届く言葉に落とし込む
以前のコラム(営業も提案も社長一人——案件が途切れる悪循環を断ち切るには)でも触れましたが、エンジニアは技術には強くても、顧客の経営課題への翻訳は別のスキルであることが多いのが実情です。逆に言えば、この翻訳作業だけを専門に鍛えれば、技術者でなくても高い精度で提案できる、というのが当社の考え方です。
理由3:提案の質を、感覚ではなく仕組みで評価しているから
どれだけ育成に力を入れても、人材ごとの実力差はどうしても生まれます。そこで当社では、提案人材の実力を段階的に評価する仕組みを設け、案件の難易度や業界特性に応じて、適した人材をアサインするようにしています。
「無償で提供しているから、質にはばらつきがあるのでは」と心配される方もいますが、実際には評価の仕組みがあることで、案件ごとに求められる水準を満たした人材を送り出せる体制になっています。この積み重ねの結果として、決裁者への提案で高い受注率を維持できています。
提案力は、才能ではなく仕組みの結果
「提案力が高い」というと、個人の才能やセンスの話に聞こえるかもしれません。しかし当社が目指しているのは、誰に向けて話すかを設計し、必要なスキルを訓練し、質を仕組みで担保することで、才能に依存せず再現できる提案力をつくることです。
この仕組みがあるからこそ、当社は提案活動人材を無償でご提供できています。次回商談でお会いする際は、ぜひこの仕組みを実際にご覧いただければと思います。